WF120BD03を使ったサブウーファー(3)

できるだけ高い電圧で使いたい
今回のアンプは小さなウーファーで低音を出すため、50Hz以下の低域ではフルレンジスピーカーとクロスオーバーする100Hz付近よりも10dB以上ゲインを上げています。
このためフルレンジスピーカー出力が0.5W以下でもウーファー出力は3W以上になることがあり、電源電圧が12Vではアンプがすぐに飽和してしまい低音が歪みます。
普通の音量で低音を楽しむには16V/2A以上の電源を推奨します。24V位までは問題なく動きますので、ハードオフ等でジャンク扱いのノートPC用19V ACアダプターなどを買ってくると良いとおもいます。

4Ω抵抗負荷で電源電圧を変えた時の実効出力と歪率(THD+N)の実測値です。1%歪率での出力は16Vで3W、19Vで4W、22Vで5Wです。22Vで歪率が増えているのは、電源がヘボいせいです。
なおこのウーファーインピーダンスは4Ωですが、8Ωのユニットでは出力がこの半分になるのでさらに苦しくなります。同じ出力回路をもう1回路作って逆相で入力しBTL接続にすると出力は4倍になりますが、製作の手間は2倍。

実際に歪んでいる時の波形です。今回の回路ではオペアンプの出力は電源の中点から1.5Vほど上にオフセットして動作しているため、オペアンプ出力の上側が先に飽和し、スピーカー出力の上側だけ歪みます。